妖精の巣に棲んでいた小さな命
数週間前に
我が家の玄関先にぶら下がっている
妖精の巣の中で
雛が誕生していた事に氣付いてからというもの
毎日可愛い雛の鳴き声を聴きながら暮らしていました。
もう10年以上も前から
玄関先にこの妖精の巣を設置しているのだけれど
ただの一度も鳥達の棲家になることはなく
完全にデコレーション化していただけに
この中で雛が育っている事を知った時は
家族みんなで驚いたものです。
どんどん雛が大きくなるにつれ
雛に餌を運んできていた親鳥が
あまり訪れなくなり始めたので
そろそろ巣立って行くタイミングなのかなあ
なんて思っていたある夕暮れ時
ジャーマンシェパードのAceを散歩させようと家を出たら
庭をひょこひょこと歩いている雛を発見!
まだ飛べそうにはない状態だったので
夜に野生動物の餌食にならないよう
取り敢えず巣の中に返してあげました。
翌朝には
親鳥が雛の様子を見に来ていたので
どんな会話をしているのかなあ
なんて思っていたら
その数時間後に再び巣の中から脱出した雛
庭のあちこちを
ひょこひょこ歩き回るのだけど
どう考えてもまだ飛べる状態では無く
雛の足に糞がこびりついて
とても歩きにくそうだったので
旦那さんが綺麗に取ってあげたあと
巣の中が狭くなっているのかも
と思った旦那さんが
巣の中を少し掃除してあげるあいだ
歩き回る雛の様子を眺めていました。
もう少し羽が生えそろい
身体つきがしっかりするまで
巣の中で過ごして貰った方が良いよね
と思い再び妖精の巣の中に雛を戻してあげたのですが
この後
巣の中で動く様子も
囀りも無し…
この数週間
ずっと見守って来たこともあり
大空に飛び立って行く日を
心待ちしていただけにとても残念です…
でももしかしたら
雛は自分の命が短い事を察して
束の間の巣の外の世界を楽しみたかったのかもしれないね
今生鳥として
大空を飛び回ることは出来なかったけれど
レッドウッドツリーの精霊と共に
我が家をずっと見護っていて欲しいな
と思います。